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[14]まず大切にしたいこと(2003/12/12 18:02:21)
いよいよ明後日、午後から教会コンサートです。みなさんどうぞお越しくだ・・・・
ちょっとそんな風にはとても言えない状態。まあ、いつものことなんだけど。「不器用」なんだと言えない事もないし・・・でも、ちゃんと練習はしてるんです、確かに。
そう、いつもそうなんです。なかなか曲の形が見えてこない。もちろん今年歌った曲ばかり歌うのに、です。てな訳で昨夜、二つのパートの「補習」をしました。限られたわずかな時間で未消化な部分を抜き出してポイントだけを押さえる作業。うーーん、でも、結構、効率的やん。一人ひとりの顔が、声がよく見える練習・・・大切やなあ・・・そういえばここ最近、ちょっと急に人数が膨らみすぎた(注:バス以外)のかなあ。20人前後で歌っていた頃はもっと個人に対するアドバイスや要求が出来たし、もっと「精度」を高める練習もしたような・・・。
人数が増えることで「できていない事」が隠れてしまうみたいです。そして、そのことで「出来ていない人」はそのままの状態で「放置」されてしまうんです。演奏の輪郭がぼやける、なんとなく曖昧・・・といった演奏は、しっかり歌える声と、そうでない声が混ざりきらない状態なんだと思います。
私にとって「よい合唱」である一番の条件は、「よい声」であることです。もちろんそれがすべてではないことは言うまでもありませんが、第一印象を決定付ける「声の魅力」こそ、私たちが何よりも時間をかけて磨き上げるべきものだと思います。最も簡単な方法は「声のよい人」を集めてくることだと思いますが、シェンヌのようにそうでない人が多く集まったグループの場合には(シェンヌの皆さんにはごめんなさい・・)、個々のレベルを引き上げる手立てが必要になってきます。パートとして声を作っていくことも出来るとは思いますが、先にも述べたようにディテールが甘くなった演奏になりがちです。
結局は様々な「個性」を持った声をうまくブレンドさせて一つの響きに統一するのですが、この「個性」というのはとても都合のよい言葉で、実際のところは、それは一人ひとりの声の「癖」なのです。個性ならば伸ばせばよいのですが、癖の場合は直さなければなりません。
いくら時間がかかってもこれだけは妥協したくありませんが、実際には、限られた練習時間の中で一人ひとりの声作りに割ける時間はほとんどありません。「不完全」と分かりながらもステージの数だけはどんどん増えてきます。そして結局、出来ていない声が放置されたままになってしまうのです。
もっと曲作りに時間を使いたい。そしてもっと深いところで感じ合い、音楽に共感し、メッセージを伝える演奏をしたい・・・これは理想。「想い」だけが幾らあったって、伝える手段がなかったり不十分だと、やはり伝わるものも伝わりません。今のシェンヌにとってこの人数は、質を持ちこたえるためには限界なのかもしれません。ボイトレを置いていないのですから「シェンヌの声」の管理責任者は私です。分かりつつも「放置」しているのも私の責任です。でも、みんなにとっては「自分の声」なんだからもっと関心を持ってほしいです。今の自分の声を良しとしないでもうちょっと悩んでみませんか?
精神論だけで解決することは少ないけれど、技術の向上はそれを求める強い願いと意思に支えられていることも、また事実です。
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