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[22]熟する(2004/02/02 16:08:02)
先週は火曜日から金曜まで修学旅行で北海道に行ってきました。ニセコ東山スキー場でのスキー実習。いやあ噂には聞いていましたが、もう最高っ!私にとっては5年ぶりのスキーでしたが「もしかして以前より上手くなったんちゃうの?」と勘違いしてしまうほど滑りやすい!おまけにお天気にも恵まれて上からの眺めはこれまた最高!あーまた行きたいな・・・今度は生徒がいないほうがいいけどなあ。
しかし、生徒たちは驚くほど早く滑りが上達します。きっちりと基本から教えてもらうことが大切なんでしょうね。
旅行から帰ってくると家では息子がバイオリンの練習をしていました。もう4年近く習っているのになかなか思うように上達しません。ちょうど出発する前夜に新しい曲に取りかかったばかりで、音程もリズムもボーイングもむちゃくちゃで、「しばらくは一人で練習しないといけないけど、大丈夫?」と聞くと「無理、絶対無理」と答えていました。
ところが帰宅した日に練習している様子を聴いていると、なぜか弾けているんです。でもいつもどおりの練習しかしていなかったと言っているしなあ。不思議。
しかし考えてみたらこんなことはよくあることだな、と気づきました。その時は技術的に出来ないことや完全には理解できていないことが、しばらく時間をおくと出来るようになっているということ。
そう言えば中高生にクラブ活動で音楽を教えていても、こちらが気づかないうちに出来るようになっていることがよくあります。
でも何故でしょうか?理由はわかりませんが、きっとそれは、「若いから」・・・かな。ちょうどカレーは一晩寝かせたらおいしくなるっていうのに似ていますよね?(え?ちょっと違う?)
「身につく」という言葉は「習得」することを意味しますが、若い人たちにとっては食べたものが知らないうちに自分の血や肉になっていくのと同じように、技術や知識や感性はきっかけさえ与えられれば日に日に成長を続けていくものなのですね。
しかし筋肉が落ち、それが贅肉に取って代わられ、血液がドロドロになるような年齢になると、そんな「不思議な現象」はもう起こってくれません。
「それ、先週も注意したでしょ!」「同じ事ばかり言わせないで!」
身につくことはおろか、「維持」することさえままならない状態。
あとは、せめて「保つ」意識が必要です。保つための手段はもちろん『練習』です。
「私たちには若い人たちには出せない味があるのよ」それもわかります。しかしそれは年齢を重ねればついてくる「おまけ」のようなものです。努力しなくても身につくものなのです。
若い人が毎日の積み重ねを大切に努力しているのに、若くない私たち(そうでない人にはごめんなさい)が、週一回だけ楽譜を開いていて、それでいいものなのかどうか・・・。
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