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[31]第6回演奏会終了(2004/05/05 18:29:08)
連休のど真ん中。高知ではワークショップの真っ最中。
シェンヌの第6回演奏会は満席のお客様をお迎えし、何とか無事に演奏できました。
ご来場くださいました皆様、お手伝いいただいた方々には心からお礼を申し上げます。

会場として選んだ「秋篠音楽堂」は奈良北部にある県内唯一の音楽専用ホール。定員340席余りの小規模なキャパですが、室内楽等に適した音響設計でアンサンブルや室内合唱にはもってこいのホールです。
実は12年前に、シェンヌが初めてコンサートを開いたときもこの「秋篠音楽堂」でした。当時、完成したばかりのこのホールは、その規模にしては使用料も高額で「ピアノ教室の発表会などはお断り」のいわゆるちょっと敷居の高いホールでした。

合唱団創立10年目にして初めてのコンサートは、その頃のシェンヌには背伸びした選曲で、練習も随分しんどい思いをしましたが、自分たちの意思で作り上げるステージは、思った以上に楽しく、うれしく、そして感動的でした。
あ、そういえば気合入れすぎて作ったプログラムは一冊500円もかかった豪華版だったな。「これが最初で最後の演奏会かも・・・」なんて思っていたのかも知れません。

その後、第2回、3回は、同じ秋篠音楽堂でしたが内容的には決して満足のいくものではありませんでした。
「演奏会」として入場料も頂戴してお客様の前で演奏する行為は「発表会」とは明らかに違いがあるべきだと思います。しかしそれを分かっていながらも、ある程度高い目標を設定して、自分たちに「負荷」をかけることで得られるかもしれない「成果」に期待してしまいます。
ところが、実は私たちはその成果を、本番の演奏の出来不出来でしか判断できなかったのです。何という未熟さ。

去年、20周年の大きな演奏会を開いたばかりなので「今回は小規模で」と企画を始めたのですが、あれもこれも・・・と欲張る余りに結構ボリュームのある内容になってしまいました。特に最終ステージのヴィレットとバーバーは想像以上にきつかったです。
しかし、ひとりひとりのレベルは熟知しているつもりだし、練習を予定通りにきっちりこなしてくれたら、それなりの完成度で演奏できるという計算で選曲しているのです。でも結局は最後に追い込みをかけなければならなかった。その意味では「また今回も・・・」という気持ちで少し残念です。

はっきり言って私たちには(音楽的な意味での)信頼関係は成立していないかもしれません。でも私はメンバーに対する「期待感」を持っています。ひとりひとりが力を出し切れば必ず到達できるレベルをわたしはかなり具体的にイメージすることが出来ます。でもここでみんなの尻を叩いてしまうことを敢えて避けることにしています。

本番の結果だけでしか「今の状態」を判断できないような活動のあり方ではなく、日々の取り組みの積み重ねの末に「目指す目標」とイコールの「成果」がはっきりと予測できる営みであること。
それを実現するために今の私にできることは「待つこと」。
遠いけれど確かに「そこ」は見えているのです。


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